縫いとじられない赤い糸

小奇麗な言葉で曖昧にごまかすのにはほとほと疲れてしまったから。そろそろ本当の話を始めませんか。身もふたもない、本当の話を。

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リサイクルできますか、このどうしようもない感情を

アナログテレビがもうすぐ見れなくなるってのに
私ときたら 三十余年も使い続けてきたこの感情とやらを
いまだ上手く操作することが出来ずにいます


幼いころから どこか違っているような子供でした
人とうまく馴染むことができないのです
私は人の眼の中に いつもその人の本性を探してしまうのです
どんなにやさしい言葉をかけられても
どんなに笑顔を見せられても
ふと見せる 鋭く尖った矢のような視線の中に
恐ろしい正体を視てしまうのです
嫌悪とも憤怒とも違う
激しい憎悪と拒絶の感情を読み取ってしまうのです
だからいつも みんなが楽しそうに遊んでいるのを
遠巻きに眺めてばかりいました
その中に入りたいとも思いませんでした
見えないバリアのようなものが
私には 私だけにはいつも見えてしまっていたからです


ひとりでいることは それほど苦痛なことではありませんでした
薄暗い岸辺にたたずんで 遠くの町並みを眺めるのが好きでした
工場から立ち昇る煙が空にたどり着くまでに
このどうしようもない思いも消えてなくなってしまえばいいのになんて
そんなことを考えながら


消えてなくなりたい という願望が強かったように思います
自殺したいというよりはむしろ あとかたもなく消滅してしまいたかった 



生まれてすみませんと太宰さん
同じセリフを私もつぶやいていいですか




もう二度と思い出したくなんてない過去を
どうしてまた蒸し返そうとするのですか
どうして忘れさせてはくれないのですか
生まれたことが罪ならば
生きてくことが罰なのですか
私があなたを嫌いなのではなくて
あなたが私を憎んでいるのでしょう
私の中にあの男の影がちらついて見えるから
たまらなく憎くて仕方がないのでしょう
だから いつまでも忘れさせてくれないのですよね
笑うことも 心を病んでしまうことさえ
許してはくれないのですよね


「勝手についてきたくせに」とか
「いやなら親父のところへ行けばいいのに」
かさぶたが乾いてくるたびに
そう云って無理矢理ひっぺがえすものだから
傷口がどんどん深くなって 化膿していって
治りが悪くなる一方ですよ



憎い男の子供
憎いばあさんの血を受け継いだ子供


そんなに憎いんだったら
いっそのこと殺してくれたらよかったのに


どうして私はここに存在しているのですか



もう ほとほと疲れきってしまいました
考えても考えても
答えの出ない問題を解いているようで
頭ん中がぐちゃぐちゃです
このまま何もかもを終わりにしてしまいたいけど
それもままなりません


泣いてみようとも思いましたが
疲弊した感情はもう
一滴の涙も 流れてはこないのです
ただ 虚しさだけが
この小さな胸をいっぱいにするばかりなのです


しあわせになりたい
しあわせがほしい
しあわせをつかみたい


願いは至って単純なのに
複雑にこんがらがった思いは
もうどうすることもできません


変わった子だと云われ続けてきました
かわいげのない子だと
思いやりのかけらもない子だと
将来 なにされるか解ったものじゃないとも
まだ小学校にも上がらない前から
ずっと云われ続けてきました


多分きっと それは間違ってはいないのでしょう


私ときたら アナログテレビがもうすぐ見られなくなるってのに
三十余年間使い続けてきたこの感情とやらを
いまだにうまく操作できずにいるのですから



ひどい目に遭わせてしまう前に
私から消えます
あなたの前から
もっと早く そうしていればよかったのに
気づくのが遅すぎました


あなたはあなたで しあわせになってください
私もひとりで どうにかやっていくつもりです



見知らぬ土地の 見知らぬ街で
風がどちらからともなく
吹いては去り 去ってはまた吹いていきます




ハロー,グッバイ



こんにちは さようなら私





テーマ:詩・想 - ジャンル:小説・文学

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