縫いとじられない赤い糸

小奇麗な言葉で曖昧にごまかすのにはほとほと疲れてしまったから。そろそろ本当の話を始めませんか。身もふたもない、本当の話を。

彼方へ


笑うことも 忘れてしまいました
どれだけの年月が過ぎたでしょうか
相変わらずの空模様に
相変わらずの無表情

部屋のもの 全部捨てました
もう必要ないからね
ついてにボクもどこかへ
捨ててしまえばよかったね


ウソばかり上手になってしまいました
口をつけばデタラメばかり
どれだけ他人を傷つければ気がすむのやら
変わっていくのは いつも世の中
そのたび穢れていくボク
どうか君だけは 変わらずにいてほしい
なんて思うのは
虫のよすぎる話でしょうか


人や何かを信じることほど
馬鹿らしいことはありません
ボクはボク自身すら
まったく信じることができないでいるのに
どうして他の何かを
信じることなどできましょうか


笑い方 忘れました
しゃべり方 忘れました
つらいこと そんなこともありましたっけね
泣き方ですか
どうやるんでしたっけ
相変わらずの空模様に
相変わらずの無表情


みんなみんな 忘れてしまいました
忘れてしまいました








テーマ:詩・想 - ジャンル:小説・文学

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