縫いとじられない赤い糸

小奇麗な言葉で曖昧にごまかすのにはほとほと疲れてしまったから。そろそろ本当の話を始めませんか。身もふたもない、本当の話を。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スポンサー広告 |

夜明け前

ホームに立ち尽くして 聴いていたよRock 'n' roll
今夜わかり合えるのは このメロディだけさ


ひと気のないシートにもたれながら 
去っては消えていく景色を いつまでも追いかけて追いかけて
流れてく景色の中にこのどうしようもない気持ちも一緒に捨て去ることができたなら
なんて そんなこと出来るわけなんかないのに
俺何やってんだ バッカみてぇ
小さくため息ふたつついて 少しだけ笑った


駅から少し歩いたところにある小さなアパート
灯りのない部屋だけがただ 俺の帰りを待ってるのさ
疲れた躰をベッドに投げ出して 眠れない目を瞑る
今夜もまた あの夢に悩まされるのだろうか
忘れようとして 棄てようとしては
回収されずに戻ってきてしまうあの夢
俺は一体 何をもとめているのだろう
何を探し続けているのだろう
一時の安らぎか 包み込むような優しさか
もうすべて終わらせてもいいよという
誰かの赦しの声か
考えても問いかけても 誰も応えてくれる人もいやしなかった


ワケもなく流れ出す涙 鼻に伝ってツンと痛い
生きることはどうしてこんなにも大変なのか
誰も教えちゃくれなかった
誰もが知らぬ顔して歩いてる あのスクランブル交差点
幸福も不幸もない交ぜの あのスクランブル交差点のど真ん中で
立ち尽くしたらそれっきり 動けなくなってしまいそうで
それが怖くて 休むことさえできないんだ
俺は一体 どこを目指して歩けばいい?


窓の外 酔っ払いたちが小競り合う声がする
向いのマンションの角では
誰かがさっきからずっと ケイタイでしゃべり続けてる
素知らぬフリして街灯が 煌々と夜の闇を照らし続けてる
今夜も眠れそうにない
俺はリモコンを手に取り 
おもむろにステレオの再生ボタンを押した
他にわかりあえるものなどなにもないメロディが流れ出した
暗い部屋の中 耳障りな声を消し去るかのように






テーマ:詩・想 - ジャンル:小説・文学

| コメント:0 | トラックバック:0 |
<<9 Nine | ホーム | ひとりぼっちの風>>

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。